警察は、事件性が存在しない人探しに関しては人探しをしてくれないので、警察に相談をする時にはこの点を間違えないように知っておく必要があります。

そもそも、警察というのは人助けのために職務を行っているわけではなく、刑法という法規に書かれている事件に関して捜査をする組織です。
ですから、事件性が存在しないものに関しては全く動いてくれないので期待することは出来ません。

具体的な例で述べると、未成年者や高齢者の失踪に関しては事件性が高いことがあるので捜索願をきちんと出して相談をすれば職務を全うしてくれます。

犯罪に巻き込まれている可能性のあるものに関しては刑法に規定されている文言に存在する刑事事件として捉えることができるので動きやすいのです。

一方で、成人や子供が家出をしたとはっきりと分かる場合にはなかなか動いてくれません。

子供の家出の原因が誘拐である可能性が存在するのであれば動かざるをえない状況を作ることが出来ますが、それ以外の原因だとわかっている場合には動いてくれないのでこの点もしっかりと理解しておく必要があります。

では、なぜこれほどはっきりと人探しをしてくれるケースとしてくれないケースが存在するのでしょうか。

それは、警察には法律上の原則的な考え方として民事不介入の原則というものに動きが制限されてしまうからです。

基本的に、捜査権限のある国家機関には莫大な権力が与えられることになりますので、この権利を悪用すると一般市民に対して非常に大きな危害を加える事も出来るようになります。

例えば、たいした事件性も存在しないにも関わらず他人の住居を家宅捜索できるとなってしまうと、相手の人権を侵害する行為になりかねません。
そこで、事件性が存在しないあくまでも民間同士での簡易的なトラブルに関してはこうした捜査権限のある国家機関はそのトラブルに介入することが出来ないという原則が作られたのです。

近所で住人同士がトラブルになったり、学校でイジメ問題などがあったとしてもこうした組織は全く動いてくれませんが、これは潜在的に民事不介入の原則に制限されているからに他なりません。

イジメ問題や住民トラブルで警察が出動するのは、これが暴行や傷害などの刑法の規定上の行為がはっきりと行われた後であるため、いつまで経ってもこうした民間トラブルがなくならないという原因にもなっています。

人探しも全く同じで、民事不介入の原則が存在する限りは民事上のトラブルに関しては本人同士で解決しなくてはならないということを知っておきましょう。