家族や親族の誰かが結婚披露宴を行う場合や、亡くなって葬儀を行うことになった場合など、身内と連絡をとりあう機会はしばしばあります。

しかし、中にはある親族に連絡をしても返事がなかったり、親族に連絡をとりたくても誰も連絡先がわからず行方がわからないようなケースもあります。
このような場合、親族同士で協力して行方知れずの人を探すことになりますが、どれだけ探しても見つからない場合には第三者の協力を得る必要があります。

第三者の手を借りて行方不明の人を探す方法はいくつかありますが、多くの人が最初に考えるのは警察に捜索願を提出することでしょう。

実は、国家公安委員会が2009(平成21)年に「行方不明者発見活動に関する規則」を制定したことにより、現在は「家出人」は「行方不明者」に、「捜索願」は「行方不明者届」に名称が改められています。

このため、警察に行方不明の人の捜索を依頼する場合は、行方不明者届を提出することになります。

行方不明者届の提出場所は、行方不明者が行方不明になったときの住所、行方不明になった場所、届出書類の提出者の住所の3つの場所のうち、いずれかを管轄している警察署の窓口です。

届出は、親権者(両親)や配偶者などの親族や、後見人、同居人、勤務先の雇い主、福祉事務所職員などの行方不明者に関する福祉業務の従事者など、行方不明者と密な関係を持っている者であれば誰でも行うことが可能です。

ただし、届出を受理する際には、行方不明者の住所や氏名、職業、勤務先などの情報や、身体の特徴、行方不明になるまでの経緯などを尋ねられるので、詳しく情報提供ができるように準備をしておきましょう。

行方不明者届が受理された場合は、行方不明者に関する資料が作成されて公表され、データベースにも登録されます。

その後、通常の行方不明者に関しては、日頃の警察業務を通じて行方不明者の発見に尽力することになりますが、凶悪な犯罪の被害を受けるおそれがある場合や、自殺を企図している場合、自傷や他傷の危険性がある場合、行方不明者自身で生活をしていくのが困難な場合は、特異行方不明者として積極的に情報収集と捜索を実施します。

なお、行方不明者に関する情報が公表される期間と、特異行方不明者に関する手配の有効期間は3ヶ月間となっていますが、警察が必要と判断すれば期間を延長することができます。
実際には、有効期間の終了が間近になったときに所轄署から届出者に対して連絡があり、延長を要望すれば有効期間を延長する手続きがとられます。